「桜ライン311」事務局を訪問しました!

 こんにちは プレゼントツリー事務局です。

5月23日(水)、岩手県陸前高田市の「桜ライン311」の事務局を訪問しました。

プレゼントツリーでは、「さくら守くらぶ311」を通して、「桜ライン311」の活動をご支援させていただいています。これまでに皆さまからご協力いただいた支援金は、約40万円に達しました。

「さくら守くらぶ311」についてはコチラ↓
http://www.presenttree.jp/collabo/sakuramori/index.html

「桜ライン311」の事務局は、陸前高田市の米崎小学校の敷地内にある仮設住宅の一画にあります。


代表の橋詰琢見さんから、事務局設立にいたるまでの想いやこれまでの活動についてお話を伺いました。

橋詰さんは、1000年前に今回と同規模の津波が三陸沿岸を襲ったにも関わらず、それが後世に引き継がれていないことに怒りや悲しみを覚えたといいます。日本人なら誰でも、春に桜の花を愛でる。これから先、年に一度生長した桜の花を見るときに、必ず「植えた理由」を思い出す。生き残った人が後世に伝えていける「しくみ」として、将来植えかえる時がきても、桜ラインはその意味を失わず引き継がれていくことでしょう。

第1回目の2011年11月6日から2012年3月17日までに、計76箇所259本の植樹が行われました。今後も年700本くらいのペースで植樹を予定されていて、そのうち秋植えが全体の3分の2だそうです。

スタッフの方は、実際に津波到達点に出向き、口コミでその地主さんを捜すことから植樹の準備が始まります。橋詰さんは、植樹箇所を確保し活動を続けていくためには、一人でも多くの市民に活動の周知徹底をはかりご理解とご協力を得ることが大事だとおっしゃっていました。

(市民の方へのご案内)

事務局でお話を伺ったあとは、第1回目の植樹場所である「浄土寺」にご案内していただきました。浄土寺は、津波に襲われた海岸から約2kmのところにあります。

向かう途中、建物がほとんど残っていない、津波に襲われた平らな跡地を見続けました。

(多くの犠牲者が出た体育館)

(積み上がったままのがれき)

2011年11月6日。神奈川県松田町から贈られた「河津桜」が最初に植樹された桜です。浄土寺敷地内には、計4本が植樹されました。

これは、陸前高田市の戸羽市長が松田町のご出身というご縁によるものだそうです。

(↑ 浄土寺。真新しい木の部分は、津波で破損したため修繕されたもの。)

今年の春、河津桜の花が咲きました。もともとは伊豆地方に多く見られる桜ですが、寒冷地陸前高田市でも立派に開花しました。ただ、橋詰さんは素直には喜べず、まるで墓標のように感じたと言います。でも、将来的にはこの桜の木の下で、笑ってお花見ができる日が来れば嬉しいとも...。


(↑ 植樹第1号の河津桜)


(↑ 3本の河津桜の植わる地点からまちを見下ろす。建物は、ほとんど何もない...)

新幹線に乗る一ノ関駅に車で向かう途中、「陸前高田の一本松」の近くを通りました。

岩手県陸前高田市の海岸沿いに佇む樹齢250年の一本松。かつては約2キロにわたって6万本以上の松の木が防風林として植えられ、名勝「高田松原」として名高い場所でしたが、一本松を除くほぼ全てが津波で流されました。



衰弱が進んでいた一本松は蘇生が断念されましたが、わずかに残っていた種子25粒を採取し、そのうち後継ぎとなる18本の苗が生長しているそうです。

津波で生き残った木からどんぐりを採取し、苗木を育て、防災林をつくろうという活動が被災地で行われています。復興のシンボルといわれた「奇跡の一本松」の子孫が、力強く育っていくことを願うばかりです。



Present Tree 事務局

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