「Present Tree in ひろの」交流イベントバスツアー(4/8)開催報告

 こんにちは、プレゼントツリー事務局です

昨日4月8日(日)「Present Tree in ひろの」交流イベントバスツアー(3回シリーズの第2回目)を開催しました。当日のお天気は晴れ!すばらしいお祭り日和!都市部からの参加者42名の広野愛が、好天をもたらしてくれました。

バスは朝7時過ぎに新宿西口を出発して、10時20分に広野町の二ツ沼公園に到着。地元の桜の名所でもあるこの公園。満開の見頃は過ぎていましたが、子供たちが遊具で遊んだり、家族でお花見している姿にじ~んときてしまいました。

 

「Present Tree in ひろの」地元協働先のNPO法人広野わいわいプロジェクトの皆さまに出迎えられ、綿繰り作業と昼食の会場である合宿所へ。オープンキッチン(?)の中では、わいわいプロジェクトのお母さまたちが、50人分超の昼食の準備の真っ最中!厨房からのいい匂いを気にしながら、昨年広野町で収穫したコットンの綿繰り等の作業に取り掛かります。今日はどんな美味しいものをいただけるのかな~♪

   

広野町復興企画課長 高橋様、続いて広野わいわいプロジェクト事務局長 磯辺さんから、参加者の皆さまに歓迎のご挨拶をいただいた後、ふくしまオーガニックプロジェクトの指南役・いわておてんとSUN企業組合 代表理事 吉田様より、同プロジェクトの成り立ちや作業方法の説明などをしていただきました。

   (右から吉田様、磯辺さん、高橋様)

綿の実から丁寧に汚れを除去する作業から、綿繰り機を使って綿と種を取り分ける作業、竹製綿弓やハンドカーダーを使って綿をほぐす&綿打ちの作業、そしてチャルカでの糸繰り作業など、参加者の老若男女たちはすっかり夢中になっていました。

   

まだまだ作業したいところでしたが、午後のお祭りに間に合うように昼食を済ませなくてはね。さてさて、お楽しみのお食事の登場!参加者皆さまが、積極的に配膳を手伝ってくださいました。

   

本日の献立は、ちらし寿司に大ぶりのなめこがたっぶり入ったお味噌汁、そして広野産新鮮野菜のサラダ。そしてデザートの和菓子付き!厨房長(?)の門馬さんから「今日はお祭りなので、お祝いのちらし寿司にしました」とのお言葉が。温かいおもてなし、心にしみ入ります。どれも本当に美味しかったです(^^)v ごちそうさまでした!

  

そして、お買い物もしっかりと。参加者は、貴重な広野町産のみかんで作られたジュースやマーマレードを公園内の農産物直販所で購入したり、いわきおてんとSUN企業組合で販売しているオーガニック製品の出張販売コーナーで様々な製品を購入していました。

午後は、今回のツアーのメインイベント、8年ぶりに復活する広野町の伝統神事である浜下り神事(通称「たんたんぺろぺろ」)の見学と応援に駆け付けます。こちらは2008年に福島民友新聞社により「福島遺産百選」に認定されています。

※「たんたんぺろぺろ」復活に関する福島民友ニュースの記事はコチラ

御神輿の一行は、各所で玉串を奉納し祝詞をあげながら、潮垢離(しおごり)のために「Present Tree in ひろの」植栽地のある防災緑地の間を抜けて海に向かいます。御神輿を待つ間、植栽地で苗木の生長ぶりを視察。初めて広野町を訪れた参加者にも、Present Treeのしくみとミッションの説明をさせていただきました。落葉広葉樹の若葉はまだ出てきていませんが、全体的に順調に育っているようです。防災緑地内の他のエリアと比べて生長が進んでいると思うのは、親バカの心境でしょうか(笑)

 

そして、遠藤町長様のご登場。公務でお忙しい中、今回もPresent Treeツアー一行に歓迎のご挨拶をとお越しいただき、神事についての詳しいご説明もいただきました。当団体理事長 鈴木からは、Present Treeではこれからも広野町と首都圏の人々の交流を継続促進し、広野町の復興の歩みがロールモデルとなって双葉郡を北上していくよう願っています、とお返ししました。

  (写真中央:遠藤町長、右:理事長 鈴木)

そうしているうちにタンタン、タンタン、という太鼓の音が聞こえてきました。お昼過ぎに広野駅を出発した一行が、防災緑地の方向に近づいてくるではありませんか!そして、NPO法人広野わいわいプロジェクト 理事長 根本さんが鹿嶋神社氏子総代として、晴れやかな表情で歩いています。また、多くの撮影クルーも付いてきています。

根本さんは、今日この日に神事を復活させるまで、相当のご尽力を重ねてこられました。本当におめでとうございます!御神輿の一行は氏子さんの家々をまわり、家の前で御神輿を高く持ち上げ、そして御神輿を軸にして担ぎ手がくるくると回ります。

 

  

そしていよいよ、クライマックスの潮垢離(しおごり)のため、浅見川河口近くの海岸に向かいます。当日の気温は15℃程度。水はまだ冷たいに違いありません。それでも担ぎ手たちは潔く海に入り、「わっしょい、わっしょい」の威勢の良い掛け声とともに、何度も御神輿を高く持ち上げ、そして回転させていました。いや~、かっこよかったです。

  

 

この後、御神輿は鹿嶋神社に納められるのですが、私たち一行は次なる目的地、富岡町夜の森地区に向かって移動しました。富岡町「夜の森」地区では、富岡第二中学校からJR夜ノ森駅までソメイヨシノ400本が2.5kmにわたって植えられ、福島屈指の桜の名所とされています。原発事故による避難指示は町域の大半で解除されましたが、桜並木の多くは今も放射線量が高い帰還困難区域内にあります。それらの区域は、バリケードで遮断されています。

昨年、夜の森地区の「桜まつり」が7年ぶりに復活しました。復活後2回目の今年は4月14・15日の予定ですが、当日8日の時点でほとんど花は散っていました。それでも、きれいに花が咲いている樹もちらほらあり、この時期にこの地を訪れることができたことの喜びがわいてきました。また、過去に何度か訪れたことがありますが、その都度、人っ子ひとりいない閑散とした光景しか見ることがなかったので、この日多くの人が並木道を歩いている様子を純粋に嬉しく思いました。

 

震災後初めて広野町等原発被災地を訪れた参加者からは、「メディアを通じてだけではわからないことが多い。実際に現地に訪れて自分の目で現状を確かめ、また何かを感じることがとても大切だということがわかった。知人などにも、今回のことを伝えていきたい。」、「なかなか一人では訪れることが難しい地域だが、こうしてツアーバスに参加することによって現地の人たちとの交流ができ、それが何等かの貢献になるのであれば、是非また参加したい」等のお声をいただきました。

リピーターの方は、訪町の度に感じられる広野町の復興の歩みと地元の皆さまとの再会を喜ぶとともに、「浜下り神事」の復活に立ち会えたことにことの他感動されていました。

これからもPresent Treeがミッションとして掲げる「森だけでなく地域全体を元気にする」を実現できるよう、この活動を継続していきたいと思います!

ご参加いただいた皆さま、広野町とPresent Treeの応援をいただき、本当にありがとうございました!最後にこの場をお借りして、心温まるおもてなしをしてくださったNPO法人広野わいわいプロジェクト皆さま、広野町役場の皆さま、そして午前中の綿繰り作業等に必要な道具のお貸出しならびにご指導いただいた、いわきおてんとSUN企業組合の吉田様に厚く御礼申しあげます。

Present Tree 事務局

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